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イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」は、1977年にリリースされたアメリカンドリームの幻想と過剰を批判するアレゴリーです。この曲は、外見の魅力にもかかわらず、ゲストを永遠の幻滅状態に閉じ込める豪華なホテルの生き生きとした絵を描いています。
和訳
On a dark desert highway, cool wind in my hair
Warm smell of colitas, rising up through the air
Up ahead in the distance, I saw a shimmering light
My head grew heavy and my sight grew dim
I had to stop for the night
和訳:
暗い砂漠のハイウェイを進んでいると、髪を撫でる涼しい風が吹いていた。
コリタスの暖かい香りが空気に漂っている。
遠くに輝く光が見えた。
頭が重くなり、視界がぼやけてきたので、夜を過ごすために止まらなくてはならなかった。
単語:
desert highway: 砂漠のハイウェイ
cool wind: 涼しい風
colitas: コリタス(スペイン語で「小さな尾」を意味する言葉で、大麻の芽の部分を指す隠語)
shimmering: キラキラと光る、揺らめく
dim: 薄暗い、ぼやけた
イディオム:
"On a dark desert highway": 直訳すると「暗い砂漠のハイウェイにて」ですが、ここでは「人気のない寂しい道を進む」というニュアンスがあります。
"My head grew heavy and my sight grew dim": 疲れや眠気で「頭が重くなり、視界がぼやけてきた」という意味。
There she stood in the doorway
I heard the mission bell
And I was thinking to myself
"This could be Heaven or this could be Hell"
Then she lit up a candle
And she showed me the way
There were voices down the corridor
I thought I heard them say
和訳:
彼女がドアのところに立っていた。
ミッションベルの音が聞こえた。
そして、これは天国か、それとも地獄かもしれない、と心の中で思った。
すると、彼女はろうそくに火をつけ、道を示してくれた。
廊下の奥から声が聞こえてきて、彼らが何か言っているように思えた。
単語:
doorway: ドアのところ、出入り口
mission bell: 教会やミッションスクールなどで使われる鐘
Heaven: 天国
Hell: 地獄
candle: ろうそく
corridor: 廊下
イディオム:
"This could be Heaven or this could be Hell": 直訳すると「これは天国か地獄かもしれない」。状況が良いのか悪いのかわからない、不確かな気持ちを表している。
"Welcome to the Hotel California
Such a lovely place (such a lovely place)
Such a lovely face
Plenty of room at the Hotel California
Any time of year (any time of year)
You can find it here"
和訳:
「ようこそホテルカリフォルニアへ
なんて素敵な場所(なんて素敵な場所)
なんて素敵な顔
ホテルカリフォルニアにはたくさんの部屋があり
いつでも(いつでも)
ここで見つけることができる」
単語:
lovely: 素敵な、魅力的な
plenty: たくさんの
room: 部屋
イディオム:
"Plenty of room": 直訳で「たくさんの部屋」、比喩的には「受け入れる余裕がある」という意味。
"Any time of year": 直訳で「一年中いつでも」。時間や季節に関係なく、いつでもという意味を表す。
Her mind is Tiffany-twisted, she got the Mercedes-Benz, uh
She got a lot of pretty, pretty boys she calls friends
How they dance in the courtyard, sweet summer sweat
Some dance to remember, some dance to forget
和訳:
彼女の心はティファニーのようにねじれていて、彼女はメルセデス・ベンツを持っている。
彼女には「友達」と呼ぶ綺麗な男の子たちがたくさんいる。
彼らは中庭で踊っている、甘い夏の汗を流しながら。
ある者は思い出すために踊り、ある者は忘れるために踊る。
単語:
Tiffany-twisted: 「ティファニー・ツイステッド」は比喩表現で、「贅沢さや物質的な価値に影響されている」という意味。
Mercedes-Benz: メルセデス・ベンツ(高級車のブランド)
courtyard: 中庭
sweat: 汗
イディオム:
"Tiffany-twisted": ティファニー(高級ジュエリーブランド)のように物質主義的であることを示す比喩表現。
"Some dance to remember, some dance to forget": 直訳すると「ある者は思い出すために踊り、ある者は忘れるために踊る」。この表現は、人々が異なる理由で行動することを示している。
So I called up the Captain, "Please bring me my wine"
He said, "We haven't had that spirit here since 1969"
And still those voices are calling from far away
Wake you up in the middle of the night
Just to hear them say
和訳:
そこで私はキャプテンを呼んで、「ワインを持ってきてください」と言った。
彼は、「1969年以来、ここにはその酒はありません」と答えた。
そして、遠くから声が今も聞こえてくる。
夜中に目を覚まさせられて、彼らの言葉を聞くために。
単語:
Captain: キャプテン、ここではホテルの責任者や管理者を指す可能性がある
spirit: 酒(通常は蒸留酒を指すが、ここではワインとして使われている)
イディオム:
"We haven't had that spirit here since 1969": 直訳すると「1969年以来、ここにはその酒はありません」。文脈によっては、ある時代の象徴的なものが失われたことを意味することもある。
"Wake you up in the middle of the night": 直訳で「夜中にあなたを目覚めさせる」。突然の出来事や何か重要なことに気付かされることを表す。
"Welcome to the Hotel California
Such a lovely place (such a lovely place)
Such a lovely face
They livin' it up at the Hotel California
What a nice surprise (what a nice surprise)
Bring your alibis"
和訳:
「ようこそホテルカリフォルニアへ
なんて素敵な場所(なんて素敵な場所)
なんて素敵な顔
ホテルカリフォルニアで彼らは人生を楽しんでいる
なんて素敵な驚き(なんて素敵な驚き)
言い訳を持ってきてね」
単語:
livin' it up: 人生を楽しむ
surprise: 驚き
alibis: 言い訳、口実
イディオム:
"Livin' it up": 直訳で「それを楽しんでいる」。ここでは「人生を謳歌している」「楽しんでいる」という意味。
"Bring your alibis": 直訳で「言い訳を持ってきて」。文脈によっては、「自己弁護するための理由を用意する」という意味合いも含まれる。
Mirrors on the ceiling, the pink champagne on ice
And she said, "We are all just prisoners here of our own device"
And in the master's chambers they gathered for the feast
They stab it with their steely knives, but they just can't kill the beast
和訳:
天井には鏡があり、ピンクシャンパンは氷で冷やされている。
そして彼女は言った、「ここではみんな自分の作った檻にとらわれてる囚人なのよ」と。
そして主の部屋に集まって宴を開いた。
彼らは鋼のナイフでそれを刺したが、獣を殺すことはできなかった。
単語:
ceiling: 天井
pink champagne: ピンクシャンパン
prisoner: 囚人
device: 装置、ここでは「手段」や「策略」という意味
master's chambers: 主の部屋、大広間
feast: 宴、饗宴
steely knives: 鋼のナイフ
beast: 獣
イディオム:
"Prisoners here of our own device": 直訳で「自分の作ったものの囚人」。自分たちが作り出したものに縛られている、あるいは囚われているという意味。
"They stab it with their steely knives, but they just can't kill the beast": 直訳すると「彼らは鋼のナイフでそれを刺すが、獣を殺せない」。ここでは、どんなに努力してもある問題や存在を排除できないという比喩的な意味が込められている。
Last thing I remember, I was running for the door
I had to find the passage back to the place I was before
"Relax," said the night man, "We are programmed to receive
You can check out any time you like, but you can never leave"
和訳:
最後に覚えているのは、ドアへ向かって走っていたことだった。
以前いた場所に戻る通路を見つけなければならなかった。
「リラックスして」と夜勤の男が言った。「私たちは受け入れるようプログラムされているんだ。
いつでもチェックアウトはできるが、決して出て行くことはできないよ」
単語:
passage: 通路
programmed: プログラムされた、ここでは「決まっている」「運命づけられた」の意味
receive: 受け入れる
check out: チェックアウトする
イディオム:
"Running for the door": 直訳すると「ドアへ向かって走る」。ここでは、脱出しようと急いでいる状況を表している。
"You can check out any time you like, but you can never leave": 直訳で「好きな時にチェックアウトはできるが、決して出て行くことはできない」。一見自由に見えるが、実際には抜け出せない状況を表す比喩的な表現。
曲解説
「Hotel California」は、1976年にイーグルスがリリースした代表的な楽曲です。この曲は、アメリカのカリフォルニアの生活や夢の裏側に潜む不安や誘惑を描写したものとして、多くのファンや批評家に受け入れられてきました。
制作背景とテーマ
この曲のアイデアは、ギタリストのドン・フェルダーが作ったデモテープから始まりました。彼はメキシコのレゲエ風のリズムを取り入れた曲を作り、それが後に「Hotel California」の土台となりました。ドン・ヘンリーとグレン・フライがそのデモを元に歌詞を書き、カリフォルニアの夢とその崩壊を象徴するような内容に仕上げました。
歌詞の象徴性
歌詞には、カリフォルニアの豪華で魅惑的なライフスタイルの裏に潜む空虚さや、過剰な消費社会の批判が込められています。「ホテルカリフォルニア」は、外から見ると豪華で魅力的だが、実際には逃れられない場所を象徴しています。「you can check out any time you like, but you can never leave(いつでもチェックアウトできるが、決して去ることはできない)」というフレーズは、この閉塞感を強調しています。
制作秘話
楽曲の制作過程には、多くのエピソードがあります。フェルダーは、最初に録音したデモに忠実であることを求められ、再度同じソロを弾くことを強要されたというエピソードがあります。また、アルバムのジャケットに使用されたビバリーヒルズホテルの写真が物議を醸し、法的な問題にも発展しました。
裏話
「steely knives」というフレーズは、当時の競合バンドであるスティーリー・ダンへの言及です。両者は友好的なライバル関係にあり、お互いの楽曲で相手を取り上げることがありました。また、「Mercedes bends」という表現は、富と物質主義の象徴としての「Mercedes Benz」を意図的にひねったものです。
文化的影響と受賞歴
「Hotel California」は、リリース後すぐに大ヒットし、1977年にはグラミー賞の最優秀レコード賞を受賞しました。その後も多くのメディアで取り上げられ、ロックの名曲として今なお評価され続けています。また、映画や書籍、他の音楽作品などにも影響を与えており、文化的なアイコンとしての地位を確立しています。
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