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【映画レビュー/ネタバレあり】MAMA/Mama

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「MAMA」(原題: Mama)は、2013年に公開されたスペイン・カナダ合作のホラー映画です。

ジャンル、公開日、制作国、上映時間

  • ジャンル: ホラー、スリラー
  • 公開日: 2013年1月18日(アメリカ)
  • 制作国: スペイン、カナダ
  • 上映時間: 100分

興行収入

「MAMA」は低予算のホラー映画として製作されましたが、予想を超える成功を収めました。全世界で約1億4600万ドルの興行収入を記録し、その年のホラー映画の中でも特に注目を集めました。

あらすじ

物語は、経済危機によって破綻したビジネスマン、ジェフリーが、妻を殺害した後、2人の幼い娘ヴィクトリアとリリーを連れて森の中へ逃げ込むところから始まります。ジェフリーはその後、自殺を図ろうとしますが、謎の存在によって命を奪われます。5年後、ジェフリーの兄であるルーカスと彼の恋人アナベルは、行方不明だった姉妹を発見し、彼女たちを引き取ることに。ところが、姉妹は「ママ」と呼ぶ謎の存在と共に生活していたことが明らかになり、その存在が家族に恐怖をもたらし始めます。物語が進むにつれ、「ママ」の正体が次第に明らかになり、アナベルは娘たちを守るために立ち向かうことになります。

監督

  • アンディ・ムスキエティ: アルゼンチン出身の映画監督。彼はこの映画で長編デビューを果たし、その後、ホラー映画「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」(2017年)で世界的に有名になりました。アンディは姉のバルバラ・ムスキエティと共に映画製作を行っており、彼の作品は心理的な恐怖とビジュアルエフェクトの巧みな融合が特徴です。

キャスト

  • ジェシカ・チャステイン: アナベル役。ルーカスの恋人で、姉妹を引き取ることに反対していましたが、次第に母性を発揮していく女性。
  • ニコライ・コスター=ワルドー: ルーカス/ジェフリー役。ルーカスは姉妹を発見し、彼女たちの保護者となります。ジェフリーは冒頭で悲劇を引き起こす父親です。
  • メーガン・シャルパンティエ: ヴィクトリア役。姉妹の長女で、父の死後も「ママ」と共に暮らしていました。
  • イザベル・ネルッセ: リリー役。姉妹の次女で、母性本能に強く依存しているキャラクター。

ネタバレ

映画の終盤、アナベルは「ママ」がヴィクトリアとリリーを奪おうとしていることに気付きます。「ママ」は、かつて子供を失い、悲しみから自殺した女性の霊であり、その母性を満たすために姉妹を手放そうとしません。アナベルは、「ママ」が姉妹を連れて行こうとする崖の上で対峙しますが、最終的にヴィクトリアはアナベルを選び、リリーは「ママ」と共に崖から飛び降りてしまいます。映画は、リリーが青い蝶として再び現れるという象徴的なラストシーンで幕を閉じます。

トリビア/雑学

  • 映画「MAMA」は、アンディ・ムスキエティ監督が2008年に製作した短編映画が基になっています。短編映画のインパクトが大きく、ギレルモ・デル・トロが製作総指揮として参加することで長編映画化が実現しました。
  • 撮影中、ジェシカ・チャステインは実際にヴィクトリア役とリリー役の少女たちと多くの時間を過ごし、リアルな母子の関係性を築いたといわれています。
  • 「ママ」のビジュアルエフェクトは、スペインの特殊効果アーティストであるハビエル・ボテットが担当し、彼自身が「ママ」の動きを演じています。

劇中歌

「MAMA」はホラー映画のため、劇中に特定の楽曲が使われることは少ないですが、映画のサウンドトラックはフェルナンド・ベラスケスによるオリジナルスコアが使用されています。ベラスケスの音楽は、映画の不気味な雰囲気を引き立てるのに大きく寄与しています。

レビュー

「MAMA」は、観客と批評家の両方から概ね好評を得ました。ロッテントマトでは、心理的な恐怖と視覚的な恐ろしさが絶妙に融合している点が評価され、特にジェシカ・チャステインの演技が高く評価されています。一方で、一部の批評家からは、物語の結末がやや唐突であるとの指摘もありました。しかし全体として、低予算ホラー映画としては非常に完成度が高く、視覚的にも印象に残る作品とされています。