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【自然な和訳/曲解説】Little Feat-Dixie Chicken

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リトル・フィートの「ディキシー・チキン」は、1973年に発表されたアルバムで、ニューオリンズ風のリズムとスライド・ギターが特徴的なロック作品です。南部の雰囲気を色濃く反映したこのアルバムは、バンドの代表作として知られています。 また、彼らの音楽は日本のはっぴいえんどにも影響を与え、両バンドの録音時期が重なる点も興味深いです。 このアルバムは、音楽ファンなら一度は聴くべき名盤です。

 


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和訳

I've seen the bright lights of Memphis and the Commodore Hotel
And underneath a street lamp, I met a Southern Belle
Well, she took me to the river where she casts her spell
And in that southern moonlight, she sang the song so well

和訳:
僕はメンフィスの明るい灯りとコモドール・ホテルを見たことがある
そして街灯の下で、サザン・ベルに出会ったんだ
彼女は僕を川に連れて行き、そこで魔法をかけた
そして南部の月明かりの中で、彼女はとても上手に歌を歌った

単語:
Commodore Hotel - コモドール・ホテル(メンフィスに実在するホテル)
underneath - ~の下で
Southern Belle - 南部の美女(アメリカ南部の魅力的な女性)
cast a spell - 魔法をかける
moonlight - 月明かり

イディオム:
"casts her spell" - 彼女が魔法をかける、魅了する
"bright lights of Memphis" - メンフィスの明るい街の灯り(都市の華やかさを象徴)

If you'll be my Dixie Chicken, I'll be your Tennessee Lamb
And we can walk together down in Dixieland
Down in Dixieland

和訳:
もし君が僕のディキシー・チキンになってくれるなら、僕は君のテネシー・ラムになるよ
そして一緒にディキシーランドを歩いていこう
ディキシーランド

単語:
Dixie Chicken - アメリカ南部の女性を指す愛称(曲や物語の中で使われる)
Tennessee Lamb - テネシー州出身の人、または優しい男性を表す
Dixieland - アメリカ南部、または南部特有の文化や地域を指す

イディオム:
"If you'll be my Dixie Chicken, I'll be your Tennessee Lamb" - お互いに愛し合う関係を象徴するロマンチックな表現

Well, we made all the hot spots, my money flowed like wine
And then that lowdown southern whiskey began to fog my mind
And I don't remember church bells or the money I put down
On the white picket fence and boardwalk of the house at the edge of town
Oh, but boy do I remember the strain of her refrain
And the nights we spent together, and the way she called my name

和訳:
僕たちはあちこちの人気スポットを巡り、お金はまるでワインのように湯水のように使った
そしてあの下劣な南部のウイスキーが僕の頭をぼんやりさせ始めた
教会の鐘や、郊外の家の白い柵やボードウォークに支払ったお金のことも覚えていない
だけど、彼女の歌のメロディーだけははっきりと覚えている
そして一緒に過ごした夜と、彼女が僕の名前を呼ぶその声も

単語:
hot spots - 人気の場所、ホットスポット
flowed - 流れる、湯水のように使う
lowdown - 下劣な、卑劣な
whiskey - ウイスキー
fog - ぼんやりさせる
picket fence - ピケットフェンス(木の杭でできたフェンス)
boardwalk - 木製の歩道
edge of town - 街のはずれ
strain - 旋律、メロディー
refrain - 繰り返しのフレーズ、リフレイン

イディオム:
"my money flowed like wine" - お金を惜しみなく使った
"began to fog my mind" - 頭をぼんやりさせ始めた、思考を曇らせた
"the strain of her refrain" - 彼女の歌のメロディーや繰り返し部分

If you'll be my Dixie Chicken, I'll be your Tennessee Lamb
And we can walk together down in Dixieland
Down in Dixieland
和訳:
もし君が僕のディキシー・チキンになってくれるなら、僕は君のテネシー・ラムになるよ
そして一緒にディキシーランドを歩いていこう
ディキシーランド
Well, it's been a year since she ran away
Guess that guitar player sure could play
She always liked to sing along, she's always handy with a song
Then one night in the lobby of the Commodore Hotel
I chanced to meet a bartender who said he knew her well
And as he handed me a drink, he began to hum a song
And all the boys there at the bar began to sing along

和訳:
あれから一年が経った、彼女が去ってから
あのギタリストは本当に上手く弾けていたんだろう
彼女はいつも一緒に歌うのが好きで、どんな歌でもすぐに歌いこなしていた
そしてある夜、コモドール・ホテルのロビーで
彼女をよく知っているというバーテンダーに偶然出会った
彼が僕に一杯の飲み物を手渡しながら、歌を口ずさみ始めたんだ
すると、バーにいた男たち全員が一緒に歌い出した

単語:
ran away - 逃げる、去る
handy - 上手に、器用に
chance to meet - 偶然出会う
hum - ハミングする、鼻歌を歌う
lobby - ロビー(建物の入口付近の広いスペース)

イディオム:
"she's always handy with a song" - 彼女はいつも歌が得意だった
"chanced to meet" - 偶然出会った

If you'll be my Dixie Chicken, I'll be your Tennessee Lamb
And we can walk together down in Dixieland
Down in Dixieland
和訳:
もし君が僕のディキシー・チキンになってくれるなら、僕は君のテネシー・ラムになるよ
そして一緒にディキシーランドを歩いていこう
ディキシーランド

曲解説 

「Dixie Chicken」は、アメリカのロックバンドLittle Featが1973年にリリースしたアルバムのタイトル曲であり、バンドの代表曲として広く知られています。この曲は南部の雰囲気を持ち、アメリカ南部の文化や生活スタイルを称賛する内容となっています。

歌のストーリーと背景

「Dixie Chicken」は、ある男性がメンフィスで出会った南部出身の女性と恋に落ちる物語です。彼は彼女と素晴らしい時間を過ごしますが、結局彼女に裏切られてしまいます。女性は彼の全財産を使い果たし、ギタリストのもとへ去ってしまうのです。タイトルにある"Dixie Chicken"と"Tennessee Lamb"は、二人がお互いに対して使う愛称で、彼女は「あなたがDixie Chickenになるなら、私はあなたのTennessee Lambになるわ」と約束するものの、最終的にはその誓いは破られます。この曲は、愛や裏切り、南部の自由な生活を描いており、アメリカ南部の文化と情緒が溢れる一曲となっています。

制作秘話と裏話

この曲は、バンドのフロントマンLowell Georgeと作詞家Martin Kibbeeによって書かれました。彼らはロサンゼルスで夜通し曲作りをしていた際、Kibbeeが帰り道に「Dixie Chicken」という看板を見かけ、それが頭に残り、家に帰るまでには曲のアイデアができていたといわれています。また、アルバムの制作段階でメンバーが増員され、新たなメンバーであるKenny Gradney(ベース)、Paul Barrere(ギター)、Sam Clayton(コンガ)の加入により、バンドは以前よりもファンキーでリズミカルなサウンドを手に入れ、特にニューオーリンズの影響を強く感じさせる楽曲に仕上がりました。この変化により、Little Featは音楽的により広範なジャンルへと進化を遂げました。

雑学と興味深いエピソード

  • 「Dixie Chicken」のリリース当時、アルバムを宣伝するためにバンドはロサンゼルスのラジオ局にフライドチキンを配り、さらにはLowell Georgeが鶏のコスチュームを着てプロモーション活動を行ったというエピソードがあります。
  • この曲はリリース直後はあまりヒットしませんでしたが、徐々に評価が高まり、Southern Rockの代表曲として認知されるようになりました。その後、バンドDixie Chicksがこの曲から名前を取るなど、他のアーティストにも多大な影響を与えました。
  • 「Dixie Chicken」のカバーも数多く存在し、ブルースのレジェンドであるClarence "Gatemouth" Brown、カントリー歌手のEric Church、さらにはイギリスのロックバンドDeep Purpleなどが独自の解釈でこの曲を演奏しています。

登場人物解説

このアルバムで特筆すべきは、バンドメンバーの変遷と新たなメンバーの加入です。リーダーであるLowell Georgeはギターとボーカルを担当し、バンドの中心人物として活躍しました。Kenny Gradney(ベース)、Paul Barrere(ギター)、Sam Clayton(コンガ)らの加入によりバンドはよりファンキーでリズムに富んだサウンドに進化しました。さらに、バックボーカルにはBonnie RaittやGloria Jonesなど、豪華なゲストが参加し、アルバム全体にソウルフルな要素を加えています。

「Dixie Chicken」は、Little Featサウンドを一躍世に知らしめた楽曲であり、彼らの音楽的な進化を象徴する作品です。時間が経つにつれ、その魅力は増し続け、Southern Rockの定番曲として多くのファンに愛されています。

ローウェル・ジョージLowell George)とは?

ローウェル・ジョージは、アメリカのロックバンド「リトル・フィートLittle Feat)」の創設者であり、ボーカリスト、ギタリスト、ソングライターとして活躍した音楽家です。彼はその独特のギタープレイとソウルフルなボーカルで、多くのミュージシャンやファンから支持を受けました。特にスライドギターの技術は卓越しており、ロック、ブルース、カントリー、ファンクなどのジャンルを融合させた独自の音楽スタイルで知られています。

ローウェル・ジョージの生涯と経歴

  • 生年月日:1945年4月13日
  • 出身地カリフォルニア州ロサンゼルス
  • 没年月日:1979年6月29日

ジョージは音楽一家で育ち、若い頃からギターやフルートを演奏していました。1960年代後半に「ザ・マザーズ・オブ・インヴェンション(The Mothers of Invention)」というフランク・ザッパ率いるバンドに加入し、プロとしてのキャリアをスタートします。この経験は、彼の音楽スタイルに多大な影響を与えました。

リトル・フィートLittle Feat)の結成

1970年にローウェル・ジョージリトル・フィートを結成しました。バンドはロック、ブルース、カントリー、ファンク、ジャズなど多様な要素を取り入れたサウンドで、特にライブ演奏での即興性やエネルギーが高く評価されました。ローウェル・ジョージのギタープレイとボーカルはバンドの中心的な存在であり、彼の曲作りの才能も高く評価されています。

代表的なアルバムには以下のものがあります:

  • 『Sailin' Shoes』(1972年)
  • 『Dixie Chicken』(1973年)
  • 『Feats Don't Fail Me Now』(1974年)

これらのアルバムは、ローウェル・ジョージの多彩な音楽性を表現しており、ロック史に残る名作とされています。

ローウェル・ジョージの音楽的特徴

彼の音楽は多彩なジャンルが混ざり合った独自のサウンドが特徴で、特にスライドギターの技巧は非常に優れています。ブルースやカントリー、ファンクをベースにしつつ、独自のリズム感とメロディを持ち込んだ演奏は、当時のロックシーンに新たな風を吹き込みました。また、ローウェルのボーカルはソウルフルでありながらも繊細で、彼が紡ぎ出す歌詞はユーモアとウィットに富んでいます。

ローウェル・ジョージのソロ活動と影響

ローウェル・ジョージリトル・フィートでの活動に加え、1979年にソロアルバム『Thanks, I'll Eat It Here』をリリースしました。このアルバムは、リトル・フィートのファンだけでなく、多くの音楽ファンからも高く評価されています。しかし、アルバムリリース直後の1979年6月にツアー中に急逝し、彼のキャリアは突然幕を閉じました。

彼の死後も、多くのアーティストがローウェル・ジョージの音楽性に影響を受けており、スライドギターのスタイルや楽曲制作において彼の遺産は現在も生き続けています。

ローウェル・ジョージが音楽界に残したもの

ローウェル・ジョージは、その短い生涯にもかかわらず、アメリカン・ロックの歴史において大きな影響を残しました。彼の音楽はジャンルの垣根を越え、多くのアーティストやリスナーにインスピレーションを与えています。特に、リトル・フィートが創り出した独自のグルーヴやローウェルのスライドギター・プレイは、彼の真骨頂と言えるでしょう。

リトル・フィートの音楽やローウェル・ジョージのスライドギターをまだ聴いたことがない方は、ぜひ一度彼らの楽曲を聴いてみてください。彼の音楽の奥深さと情熱は、時代を超えて愛され続けています。

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