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【ブルースロックを愛する人へ】【和訳/曲解説】Led Zeppelin-The Lemon Song【洋楽60年代名曲】

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Led Zeppelinの「The Lemon Song」は、1969年にリリースされたアルバム『Led Zeppelin II』に収録された楽曲です。この曲は、ブルースとロックの要素を融合させたエネルギッシュな曲で、リスナーを圧倒するパフォーマンスが特徴です。歌詞は、恋愛と欲望をテーマにしており、特に「Squeeze me baby, 'til the juice runs down my leg」というフレーズが印象的です。

この曲のメッセージは、情熱と欲望の強さを強調しています。特に、エネルギッシュな気分になりたい時や、ロックの真髄を感じたい時に聴くのに最適です。Led Zeppelinのファンだけでなく、ブルースロックを愛する全ての人におすすめです。

この曲を聴いてほしいのは、情熱的な音楽を求める人や、エネルギッシュな気分になりたいと考えている人です。特に、ロックの力強さを感じたい時や、感情を解放したい時にぴったりの曲です。


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和訳

I should have quit you a long time ago
Ooh-whoa, yeah, yeah, long time ago
I wouldn't be here, my children
Down on this killin' floor

ずっと前に君と別れるべきだった
ああ、そうだよ、ずっと前に
そうしていれば、こんなところにはいなかっただろう
私の子どもたちよ
この「殺しの床」で倒れることもなかった

単語:
quit: やめる、離れる。ここでは「関係を断ち切る」という意味で使われている。
killin' floor: 直訳すると「殺しの床」。スラングとしては、虐げられる場所や苦しみの場面を指す。特にブルース音楽では、深い絶望や精神的な苦しみを象徴する言葉として使われることが多い。

イディオム:
I should have quit you: 「君と別れるべきだった」という表現で、後悔を強調している。過去に取るべきだった行動を振り返る形。
long time ago: 「ずっと前に」という表現で、後悔が長い間続いていることを示している。
down on this killin' floor: 「この殺しの床で」という詩的な表現で、苦しみや絶望の状態に落ち込んでいることを暗示している。

I should have listened, baby, a-to my second mind
Oh, I should have listened, baby, to my second mind
Everytime I go away and leave ya, darlin'
a-send me the blues, rain down the line, no
Hey, yeah-yeah-yeah, keep up, yeah, oh, yeah

聞くべきだったんだよ、ベイビー、自分のもう一つの心の声に
ああ、本当に聞くべきだった、ベイビー、自分の直感にね
君の元を離れるたびに、ダーリン
そのたびにブルース(憂鬱な気分)が電報みたいに届くんだ、いや本当に

Hey, yeah-yeah-yeah, keep up, yeah, oh, yeah

単語:
second mind: 直訳すると「第二の心」。ここでは「直感」や「潜在意識からの警告」を指している。
send me the blues: 「ブルースを送る」。ここでは「憂鬱な気分にさせる」という意味。ブルース音楽の哀愁や悲しみを象徴的に用いている。
rain down the line: 直訳すると「ライン上に降り注ぐ」。ここでは「遠くからも次々と降りかかる」というニュアンスを含んでいる。

イディオム:
I should have listened: 「聞いておくべきだった」という後悔を表すフレーズ。
send me the blues: 比喩的に「悲しみや憂鬱を送る」という意味で、ブルース音楽と掛けている。
rain down the line: 「絶え間なく届けられる」というイメージで、切なさや感情の重さを表現している。

Babe-yeahh, yeah, treat me right, baby
Ooh-whoa, whoa-whoa, my, my, my, my-hah
Now take it down a little bit
People tell me baby can't be satisfied-a
Try to worry me, b-ba-baby
but I never did end up guit-chewin' myself
People worry, baby, can't keep you satisfied
Huh, let me tall ya, babe
Ah, you ain't nothin' but a nn-two-bit, no-good jive

ねえ、ベイビー、ちゃんと私を大事にしてよ
ああ、ああ、ほんとに、お願いだから
ちょっとだけ落ち着いてみてよ
みんなが言うの、「あの子は満足することなんてないよ」って
私を心配させようとしてるのね、でもね、ベイビー
そんなことで自分を責めたりなんかしなかった
みんな心配するよ、「君じゃ彼女を満足させられない」って
ねえ、教えてあげるよ、ベイビー
あんたなんて、ただのくだらないペテン師でしかないんだから

単語:
satisfied: 満足した。ここでは恋愛関係における満足感を指している。
worry me: 私を心配させる、困らせる。感情的な負担を与えることを意味する。
two-bit: 安っぽい、価値のないというスラング表現。軽蔑的な意味合いが強い。
jive: くだらない嘘、ペテン。特に信頼できない行動や言葉を指す。

イディオム:
treat me right: 「私をちゃんと大事にして」という意味。相手に対する期待や要求を表すフレーズ。
can't be satisfied: 「満足することができない」という表現で、相手の要求が高いことを暗示している。
two-bit, no-good jive: 「安っぽくて役に立たない嘘つき」という強い非難の表現。侮蔑的なニュアンスを持つフレーズで、相手の価値を否定している。

I went to sleep last night, I work as hard as I can-a
I bring home my money, you take my money, give it to another man
I should have quite you, baby
Oh, such a long time ago-ho
I wouldn't be hear with all my troubles
Down on this killin' floor

昨夜、寝る前に、できる限り一生懸命働いたよ
稼いだお金を家に持ち帰ったのに、君はそのお金を別の男に渡してしまった
君とはずっと前に別れるべきだったんだ、ベイビー
ああ、本当に長い時間前にね
そうしていれば、こんな問題を抱えて
この「殺しの床」で倒れることもなかっただろうに

単語:
work as hard as I can: できる限り一生懸命働く。ここでは献身的な努力を表している。
bring home: 家に持ち帰る。ここでは「稼いだお金を家庭に貢献するために持ち帰る」意味。
killin' floor: 「殺しの床」。ブルース音楽の象徴的な言葉で、精神的・感情的な苦痛の場を指している。

イディオム:
give it to another man: 「別の男に渡す」というフレーズで、裏切りや不誠実さを象徴している。
should have quit you: 「君と別れるべきだった」という後悔の表現。取るべきだった行動を振り返る形。
down on this killin' floor: 「この殺しの床で」という詩的な表現で、深い絶望や痛みを感じている状態を示している。

Squeeze me, babe, 'till the juice runs down my leg
Do, squeeze, squeeze me, baby, until the juice runs down my leg
The way you squeeze my lemon-a
I'm gonna fall right outta bed, 'ed, 'ed, bed, yeah
Yeah
Hey, hey, hey, hey, hey, hey, hey, hey
Juice, baby, baby, baby, baby, baby
Baby, baby, baby, baby, baby, baby
Hey, babe, babe, babe, babe, oh, no
No, no, now, now
I'm gonna leave my children down on this killing floor

抱きしめて、ベイビー、果汁が足を伝うくらい強く
そう、もっと抱きしめて、果汁が足を伝うまでね
君が私の「レモン」を搾るたびに
ベッドから転がり落ちそうになるよ、ああ、ベッドからさ

ああ
ねえ、ねえ、ねえ、ねえ、ねえ
ジュースみたいに、ベイビー、ベイビー、ベイビー
ベイビー、ベイビー、ベイビー、ベイビー
おいでよ、ベイビー、ああ、いやだ
いやだ、いやだ、ああ、もうダメだ
子どもたちをこの屠殺場に置いていくことになるなんて

単語:
squeeze: 抱きしめる、搾る。ここでは情熱的な愛情表現として使われている。
juice: 果汁。比喩的に「情熱」や「感情の流れ」を表現している可能性がある。
lemon: レモン。ブルースでしばしば性的な象徴として使われることがある隠喩。
killing floor: 感情的な苦悩や絶望を象徴するブルース特有の表現。シカゴ・ブルースで「Killing Floor」という言葉が出てくるときは、心理的に「なすすべもなく死ぬほどの苦しみに耐えている状態」を示す。アメリカの俗語では「性行為をする場所」という意味もある。

イディオム:
squeeze me 'till the juice runs down my leg: 強く抱きしめる情熱的な行為を暗示する表現。性的なニュアンスを含む隠喩。
squeeze my lemon: レモンを搾るという表現で、ブルースでは性的な愛情や快感を表現する隠喩としてよく使われる。
fall right outta bed: 「ベッドから転がり落ちる」という表現で、激しい感情や喜びを暗示している。
leave my children down on this killing floor: 「子どもたちをこの殺しの床に置いていく」という詩的なフレーズ。絶望的な状況に誰かを置き去りにする悲しみを表現している。

曲解説

レッド・ツェッペリンの「The Lemon Song」は、1969年のセカンドアルバム『Led Zeppelin II』に収録され、ブルースの伝統を受け継ぎながら、独自のスタイルを加えた名曲です。この楽曲は、ブルースの古典的な要素とロックのダイナミズムが融合した傑作として知られています。この記事では、「The Lemon Song」の背景、メッセージ、そして音楽的魅力について詳しく解説します。


アルバム情報

「The Lemon Song」は、レッド・ツェッペリンのセカンドアルバム『Led Zeppelin II』の6曲目に収録されています。このアルバムは1969年10月にリリースされ、ハードロックのスタイルを確立した重要な作品として音楽史に名を刻みました。「The Lemon Song」は、ブルースの影響を強く受けた楽曲でありながら、バンドの革新的なアレンジによって新たな命を吹き込まれています。アルバム全体がロックとブルースのクロスオーバーを象徴しており、1960年代後半の音楽シーンにおけるバンドの独自性を際立たせています。


メッセージと歌詞

「The Lemon Song」の歌詞は、ブルース特有の隠喩的表現が特徴で、特に「レモンを絞る」というフレーズは、性的な意味合いを持つブルースの隠喩として解釈されます。ロバート・プラントのボーカルは、感情を剥き出しにしたブルースのエネルギーを体現しており、楽曲全体に生々しい感情が込められています。歌詞には、愛、欲望、そして別れの痛みが描かれ、ブルースの本質である人間の感情を深く掘り下げた内容となっています。


制作秘話

「The Lemon Song」は、アメリカのブルースミュージシャン、ハウリン・ウルフの「Killing Floor」を基にしています。レッド・ツェッペリンは1969年のツアーで「Killing Floor」をライブで演奏していましたが、後に独自の歌詞やアレンジを加え、この曲を「The Lemon Song」として完成させました。ジミー・ペイジのギターリフとジョン・ポール・ジョーンズのベースラインは、即興的な要素が強く、楽曲にライブ感を持たせています。プロデューサーとしてもペイジが中心となり、彼の音楽的ヴィジョンがこの曲の完成度を高めています。


音楽的特徴

「The Lemon Song」は、12小節ブルース形式を基盤にしていますが、レッド・ツェッペリンらしいハードロックのアプローチが加わっています。ジミー・ペイジのギターソロは、ブルースの影響を強く受けつつも、テクニカルでエネルギッシュな演奏が特徴です。さらに、ジョン・ボーナムのドラムスとジョン・ポール・ジョーンズのファンキーなベースラインが、楽曲全体を支える力強いリズムを作り出しています。これにより、「The Lemon Song」は伝統的なブルースを現代的に再解釈したユニークな作品に仕上がっています。


雑学

「The Lemon Song」は、ライブパフォーマンスでも重要な位置を占めていました。特に1969年から1970年にかけてのツアーでは、他のブルース楽曲とのメドレーとして演奏され、観客を魅了しました。また、この曲をめぐり、ハウリン・ウルフの「Killing Floor」に似ているとして法的な議論も起こりましたが、これを通じてレッド・ツェッペリンのブルースへの敬意がさらに明確になりました。


「The Lemon Song」は、ブルースとロックの融合を象徴する楽曲であり、レッド・ツェッペリンの音楽的な深みと革新性を体現する一曲です。この楽曲は、バンドのブルースへの愛と敬意を示しながらも、彼らがどれだけ新しい音楽的領域を切り開いたかを証明しています。