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【自然な和訳/曲解説】Leonard Cohen-hallelujah

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レナード・コーエンの「ハレルヤ」は、愛と信仰の複雑な感情を描いた名曲です。1984年にリリースされ、数多くのアーティストにカバーされています。 この曲は、コーエンの深い内省と精神的探求の産物であり、彼の代表作とされています。 また、彼の死後、多くのチャートで1位を獲得しました。 この曲は、聴く者に強い感動を与えることで知られています。


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和訳

Now I've heard there was a secret chord
That David played, and it pleased the Lord
But you don't really care for music, do you?
It goes like this, the fourth, the fifth
The minor falls, the major lifts
The baffled king composing Hallelujah

Hallelujah, Hallelujah
Hallelujah, Hallelujah

和訳:
昔、秘密の和音があったと聞いた
ダビデが奏で、神を喜ばせた音だ
でも君は音楽なんて本当に興味がないんだろう?
こうだよ、4度、5度
マイナーは落ち、メジャーは持ち上げる
困惑した王が「ハレルヤ」を作曲する

ハレルヤ、ハレルヤ
ハレルヤ、ハレルヤ

単語:
chord - 和音、コード
pleased - 喜ばせる
minor - マイナー、短調
major - メジャー、長調
baffled - 困惑した、戸惑った
composing - 作曲する

イディオム:
"the minor falls, the major lifts" - 短調は沈み、長調は高揚するという音楽的な表現
"baffled king" - 困惑した王, 状況に困惑する人物

 

Your faith was strong but you needed proof
You saw her bathing on the roof
Her beauty and the moonlight overthrew you
She tied you to a kitchen chair
She broke your throne, and she cut your hair
And from your lips she drew the Hallelujah

Hallelujah, Hallelujah
Hallelujah, Hallelujah

和訳:
君の信仰は強かったが、証拠が欲しかった
屋上で彼女が水浴びする姿を見た
彼女の美しさと月光に心を奪われたんだ
彼女は君を台所の椅子に縛りつけ
君の玉座を壊し、髪を切った
そして君の唇から「ハレルヤ」を引き出した

ハレルヤ、ハレルヤ
ハレルヤ、ハレルヤ

単語:
faith - 信仰、信念
proof - 証拠
bathing - 水浴びする
overthrew (overthrow) - 圧倒する、打ち倒す
tied - 縛る
throne - 玉座、王座
drew (draw) - 引き出す、引く

イディオム:
"your faith was strong but you needed proof" - 信念があっても、確証を求めた
"overthrew you" - 君を圧倒した、君を打ち負かした
"drew the Hallelujah" - 「ハレルヤ」を引き出した、心からの感嘆や感動を引き出す

 

You say I took the name in vain
I don't even know the name
But if I did, well, really, what's it to you?
There's a blaze of light in every word
It doesn't matter which you heard
The holy or the broken Hallelujah

Hallelujah, Hallelujah
Hallelujah, Hallelujah

和訳:
君は、僕がその名を冒涜したと言うけれど
僕はその名すら知らない
でも、たとえ知っていたとしても、君に何の関係があるんだい?
どの言葉にも光が輝いている
どちらを聞いても変わりはない
聖なる「ハレルヤ」でも、壊れた「ハレルヤ」でも

ハレルヤ、ハレルヤ
ハレルヤ、ハレルヤ

単語:
in vain - 無駄に、冒涜して
blaze - 輝き、炎
holy - 聖なる
broken - 壊れた、傷ついた

イディオム:
"took the name in vain" - 神の名を軽々しく使う、冒涜する
"blaze of light in every word" - どの言葉にも輝きがある、言葉には力がある
"the holy or the broken Hallelujah" - 聖なるものでも、傷ついたものでもハレルヤには意味がある

 

I did my best, it wasn't much
I couldn't feel, so I tried to touch
I've told the truth, I didn't come to fool you
And even though it all went wrong
I'll stand before the Lord of Song
With nothing on my tongue but Hallelujah

Hallelujah, Hallelujah
Hallelujah, Hallelujah

Hallelujah, Hallelujah
Hallelujah, Hallelujah

Hallelujah, Hallelujah
Hallelujah, Hallelujah

Hallelujah, Hallelujah
Hallelujah, Hallelujah

和訳:
全力を尽くしたけれど、大したことはできなかった
感じることができず、だから触れようとした
僕は真実を語ったんだ、君を騙すために来たわけじゃない
すべてがうまくいかなかったけれど
僕は「歌の神」の前に立つだろう
舌にはただ「ハレルヤ」しか残っていない

ハレルヤ、ハレルヤ
ハレルヤ、ハレルヤ

ハレルヤ、ハレルヤ
ハレルヤ、ハレルヤ

ハレルヤ、ハレルヤ
ハレルヤ、ハレルヤ

ハレルヤ、ハレルヤ
ハレルヤ、ハレルヤ

単語:
much - 大したこと、多くのこと
fool - 騙す、欺く
tongue - 舌、話すこと

イディオム:
"did my best" - 最善を尽くす
"couldn't feel, so I tried to touch" - 感じることができず、実際に触れようとした
"stand before the Lord of Song" - 歌の神の前に立つ
"nothing on my tongue but Hallelujah" - 唇には「ハレルヤ」しかない、心からの感謝や賛美だけが残っている

もし和訳を必要とせず、聴いてそのまま歌を理解できたら

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曲解説 

「Hallelujah」は、レナード・コーエン(Leonard Cohen)の代表曲であり、音楽史において最も愛され、カバーされている楽曲の一つです。この曲は1984年にリリースされたコーエンのアルバム『Various Positions』に初めて収録されました。当初はあまり注目されなかったものの、年月を経て多くのアーティストによってカバーされることで、その美しさと深みが再評価され、今では宗教的、精神的なテーマを扱った楽曲として広く知られています。

楽曲の背景
「Hallelujah」は、レナード・コーエンが長い年月をかけて書き上げた楽曲です。歌詞には宗教的なテーマが含まれており、特に「ハレルヤ」(Hallelujah)という言葉が繰り返されることで、曲全体に荘厳な雰囲気を持たせていますが、その内容は単なる賛美歌ではありません。むしろ、信仰や愛、そして人間の弱さや苦悩といった、非常に人間的なテーマが複雑に絡み合っています。

コーエン自身は、曲の制作に非常に苦しんだと言われています。彼が書いたオリジナルのバージョンでは80もの異なる詩が存在し、その中から最終的にアルバムに収録するために歌詞を絞り込んだとされています。実際、コーエンは「Hallelujah」の歌詞を書いている最中に何度も詩を書き直し、長い間、歌詞に納得がいかず、最終的な形にするまでに数年間を要しました。このような背景からも、コーエンがこの曲に込めた想いの深さがうかがえます。

歌詞とテーマ
「Hallelujah」の歌詞は、聖書に登場する人物や出来事をモチーフにしており、特に旧約聖書ダビデ王やサムソンの物語が引用されています。たとえば、歌詞の中で「I heard there was a secret chord / That David played, and it pleased the Lord」(私は聞いた、ダビデが奏でた秘めたる和音、それが主を喜ばせたということを)という一節は、ダビデ王が神に喜ばれるためにハープを演奏したという聖書の逸話を指しています。

しかし、宗教的な象徴を扱いつつも、この曲が描いているのは単なる信仰の賛美ではなく、愛や失望、葛藤、そしてそれらすべてを超越した「ハレルヤ」という言葉によって表される複雑な感情です。特に、コーエンはこの曲で「聖なるハレルヤ」と「壊れたハレルヤ」という対比を描き出しています。つまり、純粋な信仰や喜びだけでなく、人生の苦難や失敗、それでもなお続く希望や赦しを同時に歌っているのです。

コーエンはこの曲について、宗教的な「ハレルヤ」だけでなく、あらゆる人間の感情に共鳴する「世俗的なハレルヤ」を描きたかったと語っています。彼が目指したのは、信仰と人間の複雑な関係性を探求することでした。曲の中で語られる愛は、神との愛というよりも、人間同士の愛や欲望、そしてそれに伴う苦しみや喜びを指していると言えるでしょう。

制作秘話
「Hallelujah」の制作過程は、レナード・コーエンにとって極めて苦しいものでした。彼はこの曲を書いている間、ホテルの床に座り込んで頭を壁に打ちつけながら、自分の思い描く「完璧なハレルヤ」を追い求めていたという逸話があります。コーエンはこの曲に取り組む中で、自身の宗教的、精神的な探求と向き合い、その結果として非常に深遠で複雑な作品が生まれました。

レコーディングも決してスムーズに進んだわけではありません。『Various Positions』のプロデューサーであるジョン・レイサム(John Lissauer)との間で、楽曲のアレンジや音作りについて多くの議論が交わされました。最終的に、コーエンの低く深い声とシンプルなアコースティックギターが中心となるアレンジで完成しましたが、コーエンはそれまでに何度も曲の構成や歌詞を変更しています。

アルバム『Various Positions』がリリースされた際、コーエンのレーベルであったコロムビア・レコードはこのアルバムを商業的に成功しないと判断し、当初はアメリカでのリリースを拒否しました。そのため、「Hallelujah」も当時はあまり注目されず、商業的な成功を収めることはありませんでした。しかし、その後、さまざまなアーティストによってカバーされることで、この曲は再び脚光を浴びることになります。

カバーと再評価
「Hallelujah」が広く知られるようになったのは、主に他のアーティストによるカバーがきっかけです。特に、ジェフ・バックリィJeff Buckley)が1994年にリリースしたアルバム『Grace』でカバーしたバージョンは、この曲を新たな世代に広める大きな役割を果たしました。バックリィのカバーは、コーエンのオリジナルとは異なり、より繊細でエモーショナルなアプローチが特徴で、多くのリスナーに深い感動を与えました。

ジェフ・バックリィのバージョンを聴いた人々の多くは、この曲の持つ普遍的なテーマに心を打たれました。バックリィの透明感のあるボーカルとシンプルなギターアレンジは、歌詞の深い意味や感情を際立たせ、特に若い世代の音楽ファンに広く受け入れられました。

また、ジョン・ケイルJohn Cale)も「Hallelujah」をカバーしたアーティストの一人で、彼のバージョンは1991年にリリースされたトリビュートアルバム『I'm Your Fan』に収録されました。ケイルはコーエンの未発表の歌詞の一部を使用し、独自の解釈を加えています。このバージョンも非常に高く評価されており、後に多くのカバーアーティストがケイルのアレンジをベースにしていると言われています。

「Hallelujah」はその後も多くのアーティストによってカバーされ、ルーファス・ウェインライトRufus Wainwright)やk.d.ラング(k.d. lang)、アレクサンドラ・バーク(Alexandra Burke)などがそれぞれのスタイルでこの曲に新たな命を吹き込んでいます。特に映画『シュレック』(2001年)のサウンドトラックに使用されたルーファス・ウェインライトのカバーは、映画の成功と相まってさらにこの曲を世界的に知らしめました。

歌詞の解釈と裏話
「Hallelujah」の歌詞には宗教的なイメージが数多く散りばめられているものの、必ずしも宗教的な意味合いだけを持つわけではありません。レナード・コーエン自身が語ったように、この曲は「信仰と疑念の二面性」を描いており、聴く人によってさまざまな解釈が可能です。

また、コーエンは「Hallelujah」を単なる悲劇的な曲としてではなく、人生の喜びや美しさをも同時に描きたかったと述べています。実際、彼は「壊れたハレルヤ」と「完璧なハレルヤ」を織り交ぜることで、人間の持つ矛盾や複雑さを表現しようとしました。曲中の「Hallelujah」という言葉は、信仰に対する賛美だけでなく、愛や喪失、そして絶望の中で見出す美しさに対する賛美でもあります。

雑学
「Hallelujah」はこれまでに300以上のカバーが存在しており、その数は今も増え続けています。カバーされた楽曲の中でも最も多くのアーティストによって演奏された曲の一つです。

レナード・コーエンはこの曲を書き終えるまでに、5年以上をかけており、80以上の異なるバージョンの歌詞が存在しました。最終的に収録された歌詞はその一部にすぎません。

ジェフ・バックリィのバージョンは特に人気が高く、彼の死後にさらに評価が高まりました。バックリィの「Hallelujah」はローリング・ストーン誌の「史上最高の曲500」にも選ばれています。

レナード・コーエンはこの曲のライブパフォーマンスのたびに、異なる歌詞を使って演奏することがありました。彼自身も一つの決まったバージョンにこだわらず、歌詞を自由に変えることを楽しんでいたと言われています。

終わりに
「Hallelujah」は、レナード・コーエンが抱える精神的な探求や人間の感情の複雑さを象徴する楽曲です。曲の背後にある深い宗教的・哲学的な意味合いと、美しいメロディラインが多くの人々に愛され、さまざまなアーティストに影響を与えてきました。コーエンのオリジナルバージョンはもちろんのこと、カバーによって新たな解釈が加えられ、現代に至るまで広く聴かれ続けています。

 

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