The Beatlesの曲「I've Just Seen A Face」は、1965年にリリースされたフォークロックの名曲です。恋に落ちた瞬間の感情を素直に歌っています。メロディーは明るくてキャッチーで、聴くと元気になれます。
和訳
I've just seen a face
I can't forget the time or place
Where we just met
She's just the girl for me
And I want all the world to see we've met
和訳:
私はちょうど顔を見た
時間も場所も忘れられない
私たちがちょうど出会ったところ
彼女は私にとってちょうどいい女の子
そして、私は世界中の人に私たちが出会ったことを見てほしい
単語:
I've just seen: 「私はちょうど見た」という意味の表現。
face: 「顔」という意味の名詞。
I can't forget: 「忘れられない」という意味の表現。
time or place: 「時間や場所」という意味の名詞句。
where we just met: 「私たちが出会った場所」という意味の関係代名詞句。
She's just the girl for me: 「彼女は私にぴったりの女性」という意味の表現。
I want all the world to see: 「世界中の人に見てほしい」という意味の表現。
we've met: 「私たちは出会った」という意味の表現。
Had it been another day
I might have looked the other way
And I'd have never been aware
But as it is I'll dream of her tonight
和訳:
もし別の日だったら
私は別の方向を見ていたかもしれない
そして、決して気づかなかったであろう
しかしそのままの状態で、今夜彼女の夢を見るだろう
単語:
Had it been: 「もし〜だったら」という意味の仮定法過去の表現。
another day: 「別の日」という意味の名詞句。
might have looked: 「見るかもしれなかった」という意味の過去の可能性を示す表現。
the other way: 「別の方向」という意味の名詞句。
never: 「決して〜ない」という意味の副詞。
been aware: 「気づいていた」という意味の句。
But as it is: 「しかしそのままの状態で」という意味の句。
I'll dream of her tonight: 「今夜彼女の夢を見る」という意味の未来形の文。
Fallin'
Yes, I am fallin'
And she keeps callin'
Me back again
和訳:
落ちてる
はい、私は落ちてる
そして彼女は呼び続ける
私を再び引き戻す
単語:
Fallin': 「落ちる」という意味の動詞の短縮形。
Yes: 「はい」という意味の肯定の感嘆詞。
I am: 「私は」という意味の主語と動詞の組み合わせ。
she keeps: 「彼女は続ける」という意味の表現。
callin': 「呼ぶ」という意味の動詞の短縮形。
Me back again: 「私を再び戻す」という意味の句。
I have never know the like of this
I've been alone and I have missed things
And kept out of sight
But other girls were never quite like this
和訳:
私は今までこんなものを知らなかった
私は一人だったし、物事を逃してきた
そして視界から遠ざけていた
しかし他の女の子たちは決してこんな感じではなかった
単語:
I have never known: 「私は今まで知らなかった」という意味の表現。
the like of this: 「これのようなもの」という意味の句。
I've been alone: 「私は一人だった」という意味の表現。
and I have missed things: 「そして私は物事を逃してきた」という意味の表現。
kept out of sight: 「視界から遠ざけていた」という意味の句。
But other girls were never quite like this: 「しかし他の女の子たちは決してこんな感じではなかった」という意味の表現。
Fallin'
Yes, I am fallin'
And she keeps callin'
Me back again
Fallin'
Yes, I am fallin'
And she keeps callin'
Me back again
I've just seen a face
I can't forget the time or place
Where we just met
She's just the girl for me
And I want all the world to see we've met
Fallin'
Yes, I am fallin'
And she keeps callin'
Me back again
Fallin'
Yes, I am fallin'
And she keeps callin'
Me back again
Oh, fallin'
Yes, I am fallin'
And she keeps callin'
Me back again
和訳:
落ちているんだ
そう、僕は落ちている
そして彼女は僕を
再び呼び戻している
落ちているんだ
そう、僕は落ちている
そして彼女は僕を
再び呼び戻している
僕はただ一つの顔を見たんだ
出会った時間や場所が忘れられない
彼女は僕にぴったりの子なんだ
世界中に僕たちが出会ったことを知らせたい
落ちているんだ
そう、僕は落ちている
そして彼女は僕を
再び呼び戻している
落ちているんだ
そう、僕は落ちている
そして彼女は僕を
再び呼び戻している
ああ、落ちている
そう、僕は落ちている
そして彼女は僕を
再び呼び戻している
単語:
forget - 忘れる
fallin' (falling) - 落ちている、恋に落ちている
callin' (calling) - 呼ぶ、呼び戻す
イディオム:
"fallin'" - 恋に落ちている、心が引き寄せられている
"callin' me back again" - 彼女が何度も僕を引き戻す、再び彼女のもとに引き寄せられる
曲解説
「I've Just Seen a Face」は、ザ・ビートルズが1965年にリリースしたアルバム『Help!』に収録された楽曲で、ポール・マッカートニーによって作詞・作曲されたフォーク調の軽快な曲です。この楽曲は、ビートルズの音楽の多様性を示す代表的な一曲であり、ロックンロールやポップスの枠を超えた新しいサウンドを追求した作品として評価されています。シンプルなアコースティックギターの伴奏と、軽快なリズムが特徴で、歌詞は新しい恋愛の喜びや感動を描いています。
楽曲の背景
「I've Just Seen a Face」は、ポール・マッカートニーが書いた曲で、1965年のアルバム『Help!』に収録されました。このアルバムは、ビートルズが主演した映画『Help!』のサウンドトラックとしても制作されており、他にも「Ticket to Ride」や「Yesterday」などの名曲が含まれていますが、「I've Just Seen a Face」は他の曲と比べて軽快でフォーク調のサウンドを持っており、少し異なる雰囲気を持っています。
この曲は、もともと1965年にアコースティックで録音されたシンプルなトラックとして誕生しました。アルバムの他の曲に比べると、より素朴なフォークソングの要素が強く、ビートルズがこの時期に取り入れ始めた音楽的実験の一つとして位置付けられます。特にアメリカでは、フォークロックの波が強く、ボブ・ディランやザ・バーズといったアーティストが人気を集めていた時期でもあり、ビートルズもその影響を受けたと言えます。
制作秘話
ポール・マッカートニーは、この曲を早い段階から手掛けており、曲自体は1965年より前から書かれていたと言われています。もともと「Auntie Gin's Theme」という仮タイトルが付けられており、ポールの叔母、ジン(Gin)に捧げられたものとも伝えられています。ポールの歌詞は非常に直感的で、すぐに恋に落ちた瞬間の感情をストレートに表現しており、曲全体に軽やかさと自然な喜びが溢れています。
この曲は、ビートルズの他の多くの楽曲とは異なり、全体的にアコースティックなサウンドが特徴的です。ドラムの代わりにリンゴ・スターが演奏するマラカスやブラシで叩くスネアドラムが使われ、ギターアレンジはポールとジョージ・ハリスンが主に担当しました。このシンプルで飾り気のない演奏が、楽曲に独特の温かみと親しみやすさを与えています。
特に注目すべきは、ポールのボーカルとギターの演奏がこの曲の中心にあり、他のメンバーは比較的控えめな伴奏を提供しています。このため、曲の中でポールの感情やメロディーが強く引き立ち、リスナーに新鮮な印象を与えます。
歌詞のテーマ
「I've Just Seen a Face」の歌詞は、シンプルでありながらも感情豊かで、初めて誰かに出会って恋に落ちた瞬間を描いています。ポールの歌詞には、その瞬間の驚きや喜び、そして新しい感情が鮮やかに表現されています。
主要な歌詞の一部:
I've just seen a face,
I can't forget the time or place
Where we just met
ここでは、主人公が初めて顔を合わせた瞬間のことを鮮明に覚えている様子が描かれています。恋に落ちた瞬間の感動と、相手の存在が一気に心の中に入ってきたことを表現しています。
She's just the girl for me
And I want all the world to see
We've met
このフレーズは、出会いの喜びが非常に強く感じられる部分であり、「彼女は自分にぴったりな存在だ」と確信し、その事実を周りの全ての人に知らせたいという、非常にポジティブで高揚感に溢れた感情が歌われています。
全体的に、歌詞は非常にシンプルでありながら、直感的な感情と新しい恋に対する興奮が表現されています。また、この曲は、ビートルズが当時抱いていた若々しい感情や、シンプルな喜びを反映しており、恋愛に対する純粋さや楽しさが感じられる歌詞となっています。
楽曲の構造とサウンド
「I've Just Seen a Face」は、テンポが速く、リズミカルなフォークソング風の曲構成が特徴です。イントロから始まる軽快なアコースティックギターのリフは、リスナーを一瞬で曲に引き込みます。この曲のリズムとメロディーは非常にシンプルでありながら、心地よいエネルギーを持っており、テンポが速くても軽やかに進んでいく印象を与えます。
アメリカ版『Rubber Soul』への収録
「I've Just Seen a Face」は、1965年にリリースされた**アメリカ版のアルバム『Rubber Soul』**にも収録されています。これは、アメリカのキャピトル・レコードによる編集であり、アメリカ版の『Rubber Soul』はフォークロックの影響が強いアルバムに仕上げられました。そのため、「I've Just Seen a Face」のアコースティックなフォークサウンドは、アルバム全体のトーンに非常にマッチしており、この曲がアメリカでのリリースにおいても非常に重要な役割を果たしました。
楽曲の評価と影響
「I've Just Seen a Face」は、ザ・ビートルズのカタログの中でもやや控えめな存在かもしれませんが、ファンの間では非常に愛されている楽曲の一つです。この曲のシンプルさと軽快さ、そしてポール・マッカートニーの感情豊かなボーカルが、特に魅力的だとされています。また、この曲はフォークロックやアコースティックなスタイルを取り入れたビートルズの進化を示すものであり、彼らの音楽的な多様性を証明する一例です。
後のビートルズの楽曲やポール・マッカートニーのソロキャリアにおいても、このようなアコースティックなスタイルは頻繁に取り入れられており、「I've Just Seen a Face」はその先駆けとなる曲と言えるでしょう。特にマッカートニーのソロライブでは、アコースティックギターを手にこの曲を披露することが多く、ファンにとっても重要な楽曲の一つとなっています。
また、この曲は他のアーティストによってもカバーされており、そのシンプルで普遍的なメロディーが、時代を超えて愛され続けています。
雑学
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ポール・マッカートニーは、後にこの曲について「とてもシンプルで、素直な曲」と語っています。彼は若い頃に感じた恋愛の純粋な喜びを反映させたと述べており、この曲が非常に個人的なものであることを示唆しています。
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アメリカ版『Rubber Soul』に収録された際、「I've Just Seen a Face」はアルバムのオープニングトラックとして選ばれました。この選曲により、アルバム全体がよりフォークロック的なトーンを持つようになり、ビートルズの新しい方向性が強調されました。
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この曲は、1990年代以降もビートルズのメンバーであるポール・マッカートニーによってライブで頻繁に演奏されており、彼のセットリストに欠かせない存在となっています。