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beatlesの曲から学ぼう:「I'll Cry Instead」【英語学習】【洋楽和訳】【歴史】

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曲について
beatlesの曲「I'll cry instead」は、1964年に発売された3作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『ハード・デイズ・ナイト』に収録された楽曲です。レノン=マッカートニー名義となっていますが、ジョン・レノンによって書かれた曲で、映画『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』のために作られましたが、最終的に未使用となりました。

この曲は、レノンが当時感じていたフラストレーションや不満を表現したもので、「I've got a chip on my shoulder that's bigger than my feet(腹が立って腹が立ってしょうがない)」というフレーズが有名です。カントリー&ウエスタンに影響を受けたフォークロック調の曲で、レノンのダブルトラックのボーカルとアコースティック・ギターポール・マッカートニーのベース、ジョージ・ハリスンリードギターリンゴ・スターのドラムとタンバリンで演奏されています。

この曲は、イギリスとアメリカで異なるバージョンが発売されました。イギリス盤では演奏時間が1分44秒と短く編集されたものが収録されましたが、アメリカ盤では演奏時間が2分4秒と長いものが収録されました。また、アメリカではB面に「すてきなダンス」を収録したシングル盤としても発売されており、Billboard Hot 100で最高位25位を記録しました。

この曲は、多くのアーティストにカバーされています。代表的なものとしては、ジョー・コッカーのデビュー・シングルやビリー・ジョエルのシングル「An Innocent Man」のB面などがあります。

 

 

The Beatlesの和訳リストは以下

The Beatles和訳アルバム一覧


この曲が収録されているアルバムの和訳リストは以下

【The Beatles】3rdアルバム「A Hard Day’s Night」



 

  1. 歌詞

    I'll Cry Instead
    作詞者    レノン=マッカートニー
    作曲者    レノン=マッカートニー

    I've got every reason on Earth to be mad
    'Cause I've just lost the only girl I had
    If I could get my way 
    I'd get myself locked up today
    But I can't so I cry instead

    I've got a chip on my shoulder that's bigger than my feet
    I can't talk to people that I meet
    If I could see you now
    I'd try to make you sad somehow
    But I can't so I cry instead

    Don't want to cry when there's people there
    I get shy when they start to stare
    I'm gonna hide myself away, ay
    But I'll come back again someday

    And when I do, you'd better hide all the girls
    I'm gonna break their hearts all 'round the world
    Yes, I'm gonna break 'em in two
    And show you what your loving man can do
    Until then, I'll cry instead

    Don't want to cry when there's people there
    I get shy when they start to stare
    I'm gonna hide myself away, ay
    But I'll come back again someday

    And when I do you'd better hide all the girls
    'Cause I'm gonna break their hearts all 'round the world
    Yes, I'm gonna break 'em in two
    And show you what your loving man can do
    Until then, I'll cry instead


     

  2. 日本語訳

    僕には怒る理由がある
    なぜなら、僕は最愛の女性と別れたからだ
    もし僕の思う通りになるのなら
    すぐに閉じこもりたい
    しかしできない、だから泣くしかない

    腹がたって腹がたってしょうがない
    僕はみんなと話すことができない
    もし今、君を見ることができるなら
    何とかして君を悲しませようと試みるだろう
    でもできない、だから泣くしかない

    みんなの前で泣きたくない
    みんなに見られるのは恥ずかしい
    僕はみんなが見えないところに隠れるつもりだ
    でも、いつの日かまた戻ってくるよ

    僕が戻ってきたら、女の子はみんなを隠した方がいい
    僕は世界中の女の子にやり返すつもりだ
    そう、僕はみんなにやり返してやる
    君を愛していた男が何ができるかを見せてつけてやる
    それまでは、僕はただ泣くしかない

    みんなの前で泣きたくない
    みんなに見られるのは恥ずかしい
    僕はみんなが見えないところに隠れるつもりだ
    でも、いつの日かまた戻ってくるよ

    僕が戻ってきたら、女の子はみんなを隠した方がいい
    僕は世界中の女の子にやり返すつもりだ
    そう、僕はみんなにやり返してやる
    君を愛していた男が何ができるかを見せてつけてやる
    それまでは、僕はただ泣くしかない


     

  3. 文法の解説

    I've got every reason on Earth to be mad
    "I've got" は "I have" の意味で、所有しているという意味があります。
    "every reason on Earth" は強調表現で、「この世の全ての理由」すなわち「非常に多くの理由」を意味します。
    "to be mad"は「怒るために」を意味しますが、ここでは「怒る理由」を示しています。
    したがって、このフレーズ全体の意味は「私には怒る十分な理由がある」もしくは「私が怒るのには十分な理由がある」といった意味になります。これは直訳よりも日本語の自然な表現に近いです。

    'Cause I've just lost the only girl I had
    このフレーズでは、短縮形の「'Cause」が使われており、「Because」の意味になります。つまり、前の文と関連付けて理由を説明しています。
    「I've just lost」は「I have just lost」の省略形で、「ちょうど失ったばかりだ」という完了形を示します。「Just」は「ちょうど、すぐに」という意味で、この文では直近の出来事を示しています。
    「the only girl I had」は、「私が持っていた唯一の女性」を意味します。「the only」は「唯一の」という意味で、「I had」は「私が持っていた」を意味します。
    したがって、このフレーズ全体は「なぜなら、私はちょうど今、私が持っていた唯一の女性を失ったからだ」という意味になります。この文は前の文「I've got every reason on Earth to be mad」の理由を説明しており、彼が怒る理由が彼の女性を失ったことであることを示しています。

    If I could get my way 
    ここでの「If」は仮定条件を示し、「I could get my way」はその仮定条件下で可能な結果を示します。「could」は「can」の過去形であり、ここでは仮定法を表すために使われています。「get my way」はイディオムで、「自分の思う通りに事が運ぶ」や「自分の意志が通る」などの意味を持ちます。
    したがって、「If I could get my way」は「もし私が自分の意志を通すことができたら」という仮定的な状況を表しています。この後に何が続くかで、その仮定状況下で何が起こるかが明らかになります。

    I'd get myself locked up today
    「get myself locked up」は自身を拘束または投獄するという意味で、比喩的な表現や直訳的な表現で使われます。「today」はその行動が現在または今日起こることを指します。
    この全体の文脈から、「I'd get myself locked up today」は、「もし自分の思う通りにできるなら、今すぐ自分を閉じ込めるだろう」という意味になります。つまり、彼はその日のうちに自分自身を何らかの方法で閉じ込めてしまうだろうと言っているのです。これは、彼が前の行で述べた「自分の思う通りにできるなら」の条件下での結果です。

    But I can't so I cry instead
    "I can't" は「私はできない」を意味します。これは前述の "I'd get myself locked up today"(今日中に自分自身を閉じ込めるだろう)に対する否定的な反応で、文字通りに解釈すると「しかし、私はそれができない」となります。
    "so" は「だから、それゆえに」を意味します。
    "I cry instead" は「代わりに泣く」を意味します。"instead"は「代わりに」という意味で、彼が何か他の行動をとる代わりに泣くことを選んだことを示しています。
    したがって、全体を意訳すると「しかし、僕はそれができない。だから、代わりに泣く」となります。このフレーズは、彼が自分を閉じ込める(自己隔絶をする)ことができないので、代わりにその感情を泣くことで表現するという彼の内面的な感情を表しています。

    I've got a chip on my shoulder that's bigger than my feet
    "I've got"は "I have"の口語的な表現で、所有を表します。
    "a chip on my shoulder"は、英語のイディオムで、「過去の侮辱や不公平な扱いに対する持続的な怒りや不満」を指します。このイディオムは、かつての慣習から派生しているとされています。人々が自分が争いを求めていることを示すために肩に木片("chip")を載せ、誰かがそれを落とすと戦いになる、という慣習です。
    "that's bigger than my feet"は、「私の足よりも大きい」という比喩的な表現で、ここでは彼の不満が極めて大きいことを示しています。
    したがって、全文を直訳すると、「私は足よりも大きな不満を肩に乗せている」となります。これは、「私は非常に大きな怒りや不満を感じている」という意味になります。

    I can't talk to people that I meet
    "I can't talk to people"は、「私は人々と話すことができない」という直訳になります。しかし、文脈により、これは「私は人々と適切にコミュニケートすることが難しい」または「私は人々と対話するのが苦手だ」という意味になる可能性もあります。
    "that I meet"は、「私が出会う(または会う)人々」を指します。つまり、出会ったり接触したりするすべての人々に対して、話すことが難しい、または不得手であると述べています。
    したがって、全体の意味としては、「私が出会う人々と話すことができない(または苦手である)」となります。

    If I could see you now
    "If I could see you now" のフレーズは、「もし今あなたに会えたら」や「もし今あなたを見ることができたなら」などと直訳できます。これは一般的には、現在その人に会えていない、もしくはその人を見ることができない状況を想定した仮定的な表現です。
    "If I could"の部分は、第二条件文(unreal conditional)の一部で、「もし~ができたら」という意味を持つ表現です。このような表現は、現在または未来の非現実的な状況、つまり実際には起こらないかもしれない状況について話すときによく使われます。そして "see you now" は、「あなたを今見る」という意味です。

    I'd try to make you sad somehow
    「I'd」は「I would」の省略形で、ここでは仮定や意志を表しています。
    「try to」は「〜しようと努力する」や「〜しようと試みる」という意味で、続く動詞の前に置かれて何かを達成しようとする試みを示します。
    「make you sad」は「あなたを悲しくする」を意味します。最後に、「somehow」は「何とかして」や「なんらかの方法で」を意味し、具体的な方法を指定せずに何かを達成しようとする試みを表します。
    つまり、このフレーズ全体で「何とかしてあなたを悲しくしようと試みるだろう」という意図を表現しています。この種の表現は、話者が他人に何らかの感情的な反応を引き出す意図を示すために使われます。

    Don't want to cry when there's people there
    "Don't want to cry": "Don't want to"は「〜したくない」という意味で、続く動詞「cry」(泣く)とともに使われています。したがって、この部分は「泣きたくない」という意味になります。
    "when there's people there": "when"は「〜のとき」という意味で、ここでは「人々がいるとき」という意味になります。「there's」は「there is」の省略形で、「~がある」という意味ですが、「people」という複数形の名詞を伴う場合、正式には "there are" が用いられます。しかし、口語では "there's" が "there are" の代わりに使われることがあります。
    したがって、全体として「人々がいるときには泣きたくない」という意味になります。この表現は、人前で感情を見せたくないという話者の意志を示しています。

    I get shy when they start to stare
    "I get shy": "get"はこの文脈では「〜になる」という意味で使われており、"shy"は「恥ずかしい、内気な」という意味です。よって、「僕は恥ずかしくなる」という意味になります。
    "when they start to stare": "when"は「〜のとき」という意味で、"start to"は「〜し始める」という意味です。"stare"は「じっと見る、見つめる」という意味なので、全体をまとめると「彼らが見つめ始めるとき」という意味になります。
    したがって、全体としてこのフレーズは「人々が僕を見つめ始めると、僕は恥ずかしくなる」という意味になります。これは、注目を浴びると自己意識が高まり、恥ずかしく感じるという人間の一般的な感情を表しています。

    I'm gonna hide myself away, ay
    "I'm gonna":これは"I am going to"の口語表現で、「~するつもりだ」や「~する予定だ」という意味です。
    "hide myself away": "hide"は「隠す」、"myself"は「自分自身」を指し、"away"は「遠くに」や「見えない所に」という意味です。これらを組み合わせると、「自分自身を隠す(=人前から姿を消す)」という意味になります。
    つまり、このフレーズは、「僕は自分自身を人前から隠すつもりだ」という意味を持ちます。これは恥ずかしさや悲しみ、または他の感情から逃れるために、一時的に自分を隠遁したいという意図を表しています。
    末尾の"ay"は歌詞中によく見られる感嘆詞やフィラー埋め草)の一種で、特に具体的な意味はありません。

    But I'll come back again someday
    "I'll":これは "I will" の短縮形で、「私は~するだろう」という未来を示す表現です。
    "come back":これは「戻る」または「帰る」という意味のフレーズです。
    "again":「再び」または「もう一度」という意味を持つ副詞です。
    "someday":「いつか」という意味の副詞です。具体的な日時を示さず、将来のある時点を指します。
    したがって、全体として "But I'll come back again someday" のフレーズは、「でも、僕はいつか再び戻るだろう」という意味になります。前述の行で述べられた「自分自身を隠す」という行為に対する反論または修正として機能します。

    And when I do, you'd better hide all the girls
    "And when I do": "And"は接続詞で、前の文と次の文をつなぎます。 "When I do"は条件節で、"I do"が指す行動が起こったときを示します。この場合、"I do"は前の行の"I'll come back again someday"を指しています。
    "you'd better": "you had better"の短縮形で、「あなたは~したほうがよい」というアドバイスや強い勧告を表す表現です。
    "hide all the girls": "hide"は「隠す」、"all the girls"は「全ての女性たち」を意味します。
    したがって、全体として"And when I do, you'd better hide all the girls"のフレーズは、「そして僕が戻ってきたとき、君は全ての女性たちを隠した方が良いよ」という意味になります。この文は、彼が戻ってきたときに他の女性たちが心を傷つけられるかもしれない、という暗示や警告を含んでいます。

    I'm gonna break their hearts all 'round the world
    "I'm gonna": これは"I am going to"の口語表現で、未来の行動を指します。
    "break their hearts": これは英語のイディオムで、「彼女たちを傷つける」または「彼女たちの心を壊す」という意味になります。通常、このフレーズは恋愛関係で誰かが他人の感情を深く傷つける場合に使用されます。
    "all 'round the world": これは「世界中で」または「全世界にわたって」を意味します。"'round"は"around"の口語表現です。
    したがって、全体として"I'm gonna break their hearts all 'round the world"は、「僕は世界中の彼女たちの心を壊すつもりだ」という意味になります。この表現は、彼が恋愛で傷つけられた結果として、自分が傷つける側に回るという意図を強く表しています。

    Yes, I'm gonna break 'em in two
    "Yes, I'm gonna": これは"I am going to"の口語表現で、ここでは話し手が未来の行動について断定的に述べています。
    "break 'em in two": "'em"は"them"の口語表現で、"break 'em in two"全体では「彼女たちを二つに割る」あるいは「彼女たちの心を深く傷つける」の意味になります。直訳すると物理的な行動に見えますが、これは比喩的な表現で、ここでは感情的な傷を指します。
    したがって、全体として"Yes, I'm gonna break 'em in two"は、「そうだ、僕は彼女たちの心を二つに割るつもりだ」という意味になります。これは、彼が深い恨みや怒りを抱いており、その感情を彼女たちに向けるつもりであることを示しています。

    And show you what your loving man can do
    "And show you": "show you"は直訳すると「あなたに見せる」という意味ですが、ここでは「あなたに証明する」または「あなたに示す」のような意味合いがあります。つまり、話し手はある行動を通じて相手に何かを理解させたいと考えています。
    "what your loving man can do": これは「あなたの愛する男が何をできるか」を示しています。"loving man"は一般的には「愛情深い男性」を指しますが、ここでは「あなたが愛していた男性」または「あなたが愛する男性」という意味で用いられています。そしてその男性が"do"、つまり「行うことができる」何かを示すつもりであることを意味します。
    全体として、"And show you what your loving man can do"は、「そしてあなたに、あなたの愛する男が何をできるかを示すつもりだ」という意味になります。

    Until then, I'll cry instead
    "Until then":「それまで」という意味で、特定の未来の時間や状況を指しています。"then"は指示詞で、先行する文脈で言及された特定の時間や状況を指します。この場合、"then"は「僕があなたに僕自身の力や能力を示す時」を指しています。
    "I'll cry instead":「代わりに僕は泣くだろう」という意味です。"instead"は副詞で、「〜の代わりに」や「その代替として」を意味します。この場合、彼が何か他の行動を取る代わりに、彼が選んだ行動は「泣く」ことです。
    したがって、このフレーズは全体として「それまで、代わりに僕は泣くだろう」という意味になります。

     
     

  4.  感想

    こういう生の感情をそのまま歌にだしてリリースするのがロックだよね