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beatlesの曲から学ぼう:「A taste of honey」【英語学習】【洋楽和訳】【歴史】

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  1. 曲について

    ビートルズのデビューアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』に収録されている「A taste of honey」は、ワルツ調のポップ・スタンダードです。ポール・マッカートニーリードボーカルを務め、ジョン・レノンがコーラスを担当しています。この曲は、元々は1958年にイギリスで上演された演劇『蜜の味(英語版)』の1960年ブロードウェイ版のために書かれたインストゥルメンタルの楽曲でした。作曲者はボビー・スコット(英語版)とリック・マーロウ(英語版)で、彼らはこの曲で第5回グラミー賞で最優秀インストゥルメンタル・テーマ曲賞を受賞しました。

    ビートルズは、デビュー前のハンブルグ巡業時代に、スローナンバーを演奏する必要があったためにこの曲を演奏していました。ポールは父親や祖父がジャズ・ミュージシャンだったこともあり、幼い頃からこういう楽曲を聴いて育っていました。しかし、ロックンロール好きのジョンにとっては「演奏するのが苦痛な曲」の一つだったそうで、コーラスの際に「A Taste of Honey(蜜の味)」を「A Waste of Money(金の無駄遣い)」と歌うこともあったとか。

    ビートルズは、1963年2月11日にアビイ・ロード第2スタジオで『プリーズ・プリーズ・ミー』のレコーディングセッションを行いました。この日は13時間かけて10曲を録音しましたが、「A taste of honey」はその中の一曲でした。この曲は合計7テイク録音されて、その5テイク目にポールとジョンのコーラスをオーバーダブして第7テイクが採用されました。このアルバム中唯一のダブルトラッキング処理(同じものを二つ重ねて録音する手法)を施しています。

    ビートルズは、この曲をライブでも何度か演奏しました。BBCセッションでのテイクが『The Beatles Live at BBC』や『The Beatles Bootleg Recordings 1963』に収録されています 。また、1964年にアメリカで行った最初のコンサートでも披露しました。

    「A taste of honey」は、ビートルズが自分たちの音楽的背景や影響を示した一曲です。演劇やジャズから生まれたこの曲は、彼らがロックンロールだけでなく、様々なジャンルに精通していたことを証明しています。また、ポールの美しいボーカルやジョンのユーモラスなコーラスも魅力的です。この曲を聴いて、ビートルズの多彩な音楽性を感じてみてはいかがでしょうか。

    The Beatlesの和訳リストは以下

    The Beatles和訳アルバム一覧


    この曲が収録されているアルバムの和訳リストは以下

    【The Beatles】1stアルバム「Please Please Me」



     

  2. 歌詞

    A Taste Of Honey
    作詞者    ボビー・スコット、リック・マーロウ
    作曲者    ボビー・スコットリック・マーロウ
    A taste of honey... tasting much sweeter than wine
    Do do do
    Do do do

    I dream of your first kiss and then,
    I feel upon my lips again,
    A taste of honey... tasting much sweeter than wine


    Oh, I will return, yes I will return,
    I'll come back for the honey and you
    Do do do
    Do do do

    Yours was the kiss that awoke my heart,
    There lingers still, though we're far apart,
    That taste of honey... tasting much sweeter than wine

    I will return, yes I will return,
    I'll come back (he'll come back) for the honey (for the honey)
    and you

     

  3. 日本語訳

    ハチミツの味…ワインよりずっと甘く感じる
    最初のキスを思い出し、
    また、その感触が唇に戻ってくる、
    ハチミツの味…ワインよりずっと甘く感じる

    私は戻ってくるよ、そう、戻ってくる
    ハチミツと君のために戻ってくる

    君のキスが僕の心を目覚めさせた
    離れていてもまだ感じる
    ハチミツの味…ワインよりずっと甘く感じる

    私は戻ってくるよ、そう、戻ってくる
    ハチミツと君のために戻ってくる

     

  4. 文法の説明
    "A taste of honey... tasting much sweeter than wine"

    "taste"(テイスト): 「味」または「味わう」という意味。名詞または動詞として使用される。
    "honey"(ハニー): 「蜂蜜」。親しみを込めて「あなた」という意味でも使われることがある。
    "tasting"(テイスティング): 動詞 "taste" の現在分詞形。ここでは「味わう」という意味。
    "sweeter"(スウィーター): 形容詞 "sweet" の比較級。「もっと甘い」という意味。
    "A taste of honey" は「ハニーの味」という意味です。ハニーはあなたのことの比喩のようにも解釈できますね。この文は比較表現 "tasting much sweeter than wine" を使って、ハニーの味がワインよりもずっと甘いと言っています。"tasting" は"taste" の現在分詞形で、「~の味がする」という意味です。"sweeter than" は「〜よりも甘い」という比較表現です。

    "I dream of your first kiss"

    "dream"(ドリーム)は動詞で、「夢見る」や「夢想する」という意味です。全体の歌詞から考えて、「思い出す」が適しているかなと思いました。
    "of"(オブ)は前置詞で、「~について」や「~の」という意味です。
    "I dream of your first kiss" は「君の最初のキスを夢見る」。「dream of」は「~を夢見る」または「~に憧れる」という意味のイディオムです。

    "and then,"

    "and"(アンド)は接続詞で、「そして」や「および」という意味です。
    "then"(ゼン)は副詞で、「その後」や「それから」という意味です。
    この部分は前の文と次の文を繋ぐ役割を果たしています。

    "I feel upon my lips again,"

    "feel"(フィール)は動詞で、「感じる」や「触れる」という意味です。
    "upon"(アポン)は前置詞で、「~の上に」や「~の間に」という意味です。
    "lips"(リップス)は名詞で、「唇」という意味です。
    "again"(アゲイン)は副詞で、「再び」や「もう一度」という意味です。
    "I feel upon my lips again" は「再び私の唇に感じる」で、「again」が「再び」という意味です

    "I will return, yes I will return,"

    "return"(リターン): 「戻る」または「戻す」。動詞または名詞として使用される。
    「私は戻ってくる、そう、戻ってくる」。「I will return」は未来形で、何かをするつもりや約束を表します。「yes」は強調のために使われています。

    "I'll come back for the honey and you"

    "come back"(カム・バック): 「戻る」または「帰る」。
    "for"(フォー): 「~のために」、「~の間」、「~に対して」など、多くの意味がある前置詞。
    「私は戻ってくる、そう、戻ってくる」。「ハチミツと君のために戻ってくる」。「I'll」は「I will」の短縮形。「come back」は「戻る」の意味。"for" は「~のために」という意味です。

    "Yours was the kiss that awoke my heart,"

    "yours"(ユアーズ): 「あなたのもの」。
    "awoke"(アウォーク): "awaken" の過去形。「目を覚ます」または「目覚めさせる」。
    "that"(ザット)は関係代名詞で、これ以降の説明が先に出てきた名詞に関連していることを示します。この場合は "kiss" に関連する説明を紹介しています。

    「君のキスが僕の心を目覚めさせた」。「Yours」は「あなたのもの」、"awoke" は "awaken" の過去形で「目を覚ます」、「目覚めさせる」です。"that" は関係代名詞で、「~が」「~の」などの意味で使われます。
    Yours  was the kissは「Yours = the kiss」つまり「キスはあなたのものだった」。
    that以下が「私の心を目覚めさせる」なので「私の心を目覚めさせてキス=あなたのもの」ということで「君のキスが僕の心を目覚めさせた」という訳になるみたいです。

    "There lingers still, though we're far apart,"

    "lingers"(リンガーズ): 「残る」または「ぐずぐずする」。"linger" の三人称単数現在形。
    "still"(スティル): 「まだ」または「静止して」。
    "though"(ゾウ): 「~だけれども」。
    "far"(ファー): 「遠く」。
    "apart"(アパート): 「離れて」。

    「lingers still」は感情や記憶が続いている、という一般的な表現です。

    文章全体としては、「私たちが遠く離れているにもかかわらず、(ある感情や記憶が)まだ残っている」という意味です。この文は、離れていても、ある感情や記憶が依然として心に残っていることを表現しています。


    "A taste of honey"から"That taste of honey"の変化について

    "A"(エイ)は冠詞で、「一つの」という不特定のものを指します。
    "taste"(テイスト)は「味」または「一口」という意味です。
    "honey"(ハニー)は「蜂蜜」という意味です。
    このフレーズでは、「蜂蜜の一口」という意味で、蜂蜜の味を一般的に示しています。

    "That"(ザット)も冠詞ですが、これは特定のものを指すときに使います。
    "That taste of honey" の場合、「蜂蜜のその特定の一口」という意味で、以前に経験した具体的な蜂蜜の味を指しています。
    この歌詞における "A" から "That" への変化は、歌の進行において、一般的な蜂蜜の味から具体的な経験や思い出へと焦点が移っていることを示しています。最初は蜂蜜の味を一般的に言及しているが、次に特定の感覚や思い出を強調しています。これは歌の中で感情が深まっていくことを表現しているか、あるいはリスナーにその味をもっと個人的なものとして考えさせるためかもしれません。
    最初はキスの思い出だけだったけど、色んな思い出が増えていったということですかね。


    今回も読んでいただきありがとうございました。
    ご指摘などございましたらコメントいただけると助かります。