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【和訳文法】Knockin' On Heaven's Door-Bob Dylan

Bob Dylanの曲「Knockin' On Heaven's Door」は、1973年に映画「パット・ギャレットとビリー・ザ・キッド」のサウンドトラックとして発表された名曲です。死にゆく保安官の切ない心情を表現したこの曲は、多くのアーティストにカバーされ、ロックの不朽の名曲となりました。


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  1. 曲の解説 

     Bob Dylanは、1973年に映画『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』のサウンドトラックとして書き下ろした曲「Knockin' On Heaven's Door」を、同年9月にシングルとしてリリースしました。この曲は、西部劇映画の中で、ガンマンが死にゆく際の心境をシンプルな歌詞とメロディで表現したもので、ディランの代表曲のひとつとなりました。ビルボード Hot 100では12位を記録し、ローリング・ストーン誌が選んだ「ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500」では190位にランクされました 。

     この曲は、映画の監督であるサム・ペキンパーからの依頼で作られました。ディランは当初、映画に出演することだけを考えていましたが、ペキンパーは彼に音楽も担当してほしいと頼みました。ディランは映画の脚本を読んで感銘を受け、特に主人公ビリー・ザ・キッドが親友である保安官パット・ギャレットに撃たれる場面に強く惹かれました。ディランはその場面に合う曲を作ることを決め、メキシコのホテルで「Knockin' On Heaven's Door」を書き上げました 。

     ディランはこの曲を映画の撮影現場でペキンパーに披露しましたが、ペキンパーは最初は気に入りませんでした。彼はディランにもっと派手な曲を作るように言いましたが、ディランは自分の曲に自信があり、譲りませんでした。結局、ペキンパーはディランの意見を尊重し、映画の中でこの曲を使うことにしました 。

     この曲は、映画の中で2回登場します。1回目は、ビリー・ザ・キッドがパット・ギャレットに追われている途中で出会った保安官補が撃たれる場面です。保安官補は自分のバッジや銃を取り上げられて無力化され、「視界がだんだん暗くなり、今まさに天国への扉をノックしている」と歌います。2回目は、ビリー・ザ・キッドがパット・ギャレットに撃たれて死ぬ場面です。ビリー・ザ・キッドは自分の銃を地面に置いて投降し、「あの黒い雲が降りてきて、今まさに天国への扉をノックしている」と歌います 。

     この曲は、映画の中で死と直面する人々の感情を深く表現しています。歌詞は非常にシンプルですが、それだけに強いメッセージが伝わります。ディランは、死にゆく人々が天国への扉をノックするというイメージを使って、死を恐れずに受け入れる姿勢を示しています。また、この曲は、西部開拓時代の暴力と無法の世界を批判する意味も持っています。バッジや銃という権力や武力の象徴が、死の前では無意味になることを示しています 。

     この曲は、ディランのオリジナル・バージョンだけでなく、多くのアーティストによってカバーされてきました。代表的なカバー・バージョンとしては、エリック・クラプトンガンズ・アンド・ローゼズ、ダンブレン・トリビュートなどがあります。これらのカバー・バージョンは、それぞれ異なるアレンジや歌詞を加えて、オリジナルとは違った解釈や表現をしています  。

    「Knockin' On Heaven's Door」は、ディランの作品の中でも特に普遍的な魅力を持つ曲です。映画のために作られた曲ですが、映画の枠を超えて多くの人々に感動を与えてきました。この曲は、死という普遍的なテーマに対するディランの見解を表現しており、聞く者によって様々な感情や思考を呼び起こします。この曲は、ディランの音楽的な才能と人間的な深さを証明する名曲です。

     

  2. 文法の解説

    Mama, take this badge off of me
    I can't use it anymore
    It's gettin' dark, too dark to see
    Feel I'm knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door

    単語:

    Mama: 「ママ」という意味の親しみを込めた呼称。
    take off: 「外す」という意味の句動詞。
    badge: 「バッジ」という意味の名詞。
    can't: 「できない」という意味の否定形。
    use: 「使う」という意味の動詞。
    anymore: 「これ以上」という意味の副詞。
    gettin' dark: 「暗くなる」という意味の進行形。
    too dark to see: 「見えないほど暗い」という意味の句。
    feel: 「感じる」という意味の動詞。
    knockin' on Heaven's door: 「天国の扉を叩く」という意味の表現。

    文法:

    「Mama, take this badge off of me」は、命令形の文です。
    「I can't use it anymore」は、否定形を用いた文で、能力の限界を示しています。
    「It's gettin' dark, too dark to see」は、進行形を用いた文で、状況の変化を表しています。
    「Feel I'm knockin' on Heaven's door」は、「感じる」を主動詞として使用しています。

    イディオム:

    「Knockin' on Heaven's door」は、「死が近づいている」や「人生の終わりを感じる」という意味のイディオムです。

    和訳:

    ママ、このバッジを私から外して
    もう使えないんだ
    暗くなって、見えなくなってきた
    天国の扉を叩いているような気がする

    文章全体の意訳:

    この歌詞の部分は、人生の終わりや死の近づきを感じている人の心情を表現しています。「このバッジを私から外して」という言葉は、過去の自分や身分を手放す願望を示しており、「もう使えない」という部分は、現在の状況に対する無力感を表しています。「暗くなって、見えなくなってきた」という表現は、人生の終焉が近づいていることを感じている様子を描写しており
    、「天国の扉を叩いているような気がする」というフレーズは、死が近いことを暗示しています。全体として、この歌詞は人生の終わりに向き合う人の心理的な葛藤と受容を表現していると解釈できます。


    Mama, put my guns in the ground
    I can't shoot them anymore
    That long black cloud is comin' down
    I feel I'm knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door

    単語:

    Mama: 「ママ」という意味の親しみを込めた呼称。
    put: 「置く」という意味の動詞。
    guns: 「銃」という意味の名詞。
    in the ground: 「地面に」という意味の前置詞句。
    can't: 「できない」という意味の否定形。
    shoot: 「撃つ」という意味の動詞。
    anymore: 「これ以上」という意味の副詞。
    long black cloud: 「長い黒い雲」という意味の名詞句。
    comin' down: 「下りてくる」という意味の進行形。
    feel: 「感じる」という意味の動詞。

    文法:

    「Mama, put my guns in the ground」は、命令形の文です。
    「I can't shoot them anymore」は、否定形を用いた文で、能力の限界を示しています。
    「That long black cloud is comin' down」は、進行形を用いた文で、状況の変化を表しています。

    和訳:

    ママ、私の銃を地面に埋めて
    もう撃てないんだ
    その長い黒い雲が降りてくる
    天国の扉を叩いているような気がする

    文章全体の意訳:

    この歌詞の部分は、人生の終わりや死の近づきを感じている人の心情を表現しています。「私の銃を地面に埋めて」という言葉は、過去の行動や暴力からの離脱を象徴しており、「もう撃てない」という部分は、現在の状況に対する無力感や疲れを表しています。「その長い黒い雲が降りてくる」という表現は、不吉な予感や終わりの近さを暗示しており、「天国の扉を叩いているような気がする」というフレーズは、死が近いことを表しています。全体として、この歌詞は人生の終わりに向き合う人の心理的な葛藤と受容を表現していると解釈できます。

     

     

  3. 日本語訳

    ママ、このバッジを私から外して
    もう使えないんだ
    暗くなってきて、見えなくなってきた
    天国の扉を叩いているような気がする

    Knock, knock, knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door

    ママ、私の銃を地面に置いてくれ
    もう撃てないんだ
    その長い黒い雲が降りてくる
    天国の扉を叩いているような気がする

    Knock, knock, knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door
    Knock, knock, knockin' on Heaven's door