ビートルズの「I Saw Her Standing There」のコード進行を、歌詞、ディグリー表記、曲のキー、そしてキーのダイアトニックコードと一緒に説明します。
歌詞の日本語訳については以下
まず、この曲のキーはEメジャー(E調)です。Eメジャーのダイアトニックコードは次の通りです:
I - Eメジャー (E)
ii - F#マイナー (F#m)
iii - G#マイナー (G#m)
IV - Aメジャー (A)
V - Bメジャー (B)
vi - C#マイナー (C#m)
vii°- D#ディミニッシュ (D#dim)
それぞれのコードは、Eメジャースケールの各ステップから派生しています。
それでは歌詞とコード進行を見てみましょう:
E (I) A (IV)
Well, she was just seventeen
E (I) B (V)
You know what I mean
E (I) A (IV)
And the way she looked was way beyond compare
E (I) B (V)
So how could I dance with another (Ooh)
E (I) A (IV)
When I saw her standing there
ヴァース(Aメロ、Bメロ)とコーラス(サビ)の両方でこの進行が使われており、リフレインであるタイトルフレーズ "When I saw her standing there" がコーラスの部分でリピートされます。
I-IV-V(1度-4度-5度)のコード進行は、ポップ、ロック、ブルース、カントリーなど、さまざまな音楽スタイルで非常に一般的に使用されています。これはそのシンプルさと、音楽的な"解決感"があるためで、リスナーに安定感と調和を提供します。
この進行は、メロディを効果的にサポートするだけでなく、繰り返しのパターンを通じて、リスナーが予測できる構造を提供します。これにより、リスナーは曲の一部と感じ、曲全体の体験が深まります。
さて、I-IV-Vのコード進行を特徴とするいくつかの有名な曲を見てみましょう:
"Twist and Shout" - Beatles:ビートルズのこのヒット曲は、シンプルなI-IV-Vのコード進行を使った素晴らしい例です。全体を通じて同じコードパターンが繰り返され、聴きやすいメロディラインを形成します。
"Louie Louie" - The Kingsmen:この曲はその独特のリフと一緒にI-IV-Vの進行を使用しています。これにより、覚えやすいフックとなっています。
"La Bamba" - Ritchie Valens:この古典的なロックンロール曲もまたI-IV-Vのパターンを使用しています。ギターソロでもこのパターンが使われ、リズムとメロディの両方で一貫性を保つことができます。
"Wild Thing" - The Troggs:この曲は、I-IV-Vの進行を使用しています。コードは一貫して同じ順序で繰り返され、親しみやすいリフレインを作り出しています。
これらはほんの一例であり、数え切れないほど多くの曲がI-IV-Vのパターンを使用しています。このコード進行は、その普遍性と親しみやすさから音楽の基本的な要素となっており、これからも多くの曲で使われ続けるでしょう。